学校法人 福井城之橋学園/城之橋幼稚園

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今月の園長メッセージ

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7月の聖書の言葉「勇気を出しなさい。」(ヨハネによる福音書 16章33節より)

「沸き上がる勇気」 園長 栗原 武士
7月になりました。早いもので1学期の最後の月となりました。私たちは、今、梅雨の季節を過ごしています。雨が降ると憂鬱な気分になることも多いです。雨空によって私たちは行動を制限されることや、予定が変更されることもあり、雨に振り回されることもその一因でしょう。気分的にも晴れやかにならず、何をするにしても雨の時は、ひと手間増え、体の感覚としても、まとわりつく感じを覚えます。しかし、一方で雨は私たちにとって必要な恵みでもあり、雨が降らないと水不足が起きてしまいます。動植物の成長の上でも、雨が少ないことで様々な問題が起きるのです。雨が降ることによって得られる恵みに気付けば、そのひと時の雨の受け止め方も変わり、雨からも新たな希望を感じることができるのです。

子どもたちは、4月から始まった新しい生活にも慣れ、以前よりも自分らしさを表に出しながら毎日を過ごしています。その姿に成長を感じ、目を細めています。中には、色々と上手くいかずに困っている様子の子もいます。そんな子どもの様子を見ると、近しい者として悩み、不安に思うこともあるでしょう。でも、それは次の成長に向けた備えの時であり、困難を抱え、悩む中で、新たな気付きが与えられます。繰り返し挑戦を重ね、経験する内に、次の大きな成長に繋がっていくのです。成長に必要な恵みは、ただ順調に進むことばかりではないのです。

今月の聖書の言葉で「勇気を出しなさい」と語られています。勇気を持って事に当たることで、沢山の経験を得ることが出来て、前に進む力となります。でも、勇気を絶えず出し続けられるのかというと、そんなに簡単なことではありません。勇気を持てずに、沈黙する時もあります。また、勇気を振り絞り、力を出しているにもかかわらず、上手くいかない時に「勇気を出しなさい」と言われても、「もう出せません」と言いたくなる時もあります。それでは、何故「勇気を出しなさいと」イエス様は言われるのでしょうか。それは、すでにあなた方は神様から愛されていて、どんなに苦しいことがあっても神様が守り、平和を与えて下さるのだから、希望を持って歩みなさいと、この箇所の直前に語られています。その希望の内にあるから、勇気が湧いてきて、自然に勇気を出せるようになるのです。私たちは神様に備えられているのです。上手くいかない時も、それを用いて恵みに変えられるのです。真剣に向き合えば先が開けるのです。受け止めるのに辛い時もあっても、受け止めていく先に、道は開かれるのです。自己中心的な思いや、こだわり、囚われを捨て、信じて、歩みたいと思います。